射精するほど寿命は延びる?

死亡率50%減 射精と寿命

Youtubeで面白い動画を見つけた。
「死亡率50%減 射精と寿命 必ず知っておいて」
https://www.youtube.com/watch?v=G67yOu2FEdM&t=318s
まあまずは視聴してみて下さい。
「射精をたくさんしているグループは低いグループに比べて死亡率が50%低かったんですよ!」
話しているのは私とほぼ同年代の、本物のお医者さんのようだ。

私の射精回数は多い。
どのくらい多いかというと、ほぼ毎日昼と夜、十数人の女の子でシフトを組んでSEXしているので、計算すると月50~60回になる。
年間600~700回パパ活女子たちの膣で射精する。都度5万渡しているので、お手当てだけで3千万円以上だ。

まあそこは私の懐具合と価値観による話なのでどうでも良いのだが、Youtubeのこの泌尿器科の先生の語っていることが真実だとすれば、私は寿命をお金で買っているのかもしれない。
ユニバース倶楽部を少しだけヨイショしておくと、私はユニバース倶楽部のお陰で長生きが出来るかもしれないということになる。

大変結構なお話で有難い、ますます精進しよう、ってなるにはなるのだが、あくまでこの泌尿器科の先生の言を鵜呑みにすればだ。
私もこう見えて理系の端くれ、昔取った杵柄でPubmed(医学論文検索サイト)を調べるくらいは出来る。
疫学ならそんなに医学的な専門知識も不要なはずだし、ひとつソース(一次情報)を当たってみよう、そう思い立った。
掘り下げてみたらけっこう面白かったので、コラムにまとめて皆さんと情報共有しょうというのが今回の目的である。

泌尿器科の先生が引用していた文献

泌尿器科の先生が引用していた文献はすぐに見つかった。
「性と死:それらは関連しているのか?――カーフィリー・コホート研究の知見(Sex and death: are they related? Findings from the Caerphilly Cohort Study)」
という論文で1997年のものだ。
イギリスのカーフィリーという町で、1979年から1983年にかけて2818人の当時45才から59才の男性を調査して、10年後に918人の転帰が確認された。

最初のアンケートで「性交の頻度」が尋ねられており、「月に1回未満」を「低頻度」、「週に2回以上」を「高頻度」、「その中間」を「中頻度」と分類している。
その結果10年後の「高頻度」グループを1.0としたとき、死亡率において「低頻度」グループは2.0、すなわちちょうど2倍であった。そういう話のようだ。

下はカーフィーの街並み。人口3万人くらい。

泌尿器科の先生の言う所の「射精をたくさんしているグループ」とは「週に2回以上」のことであり、「低いグループ」は月1回未満であるということが分った。

参考にはなったが、そうすると私のように射精回数が超多い60代の男性は不死身になるのだろうか、それともそれはそれで何らかのリスクになるのか、気になってきた。

射精頻度が多いと、前立腺癌のリスクが減ることは確かなようだ。
月21回以上射精する男性は月4~7回の男性に比べて発癌リスクが半減するという文献があった。
「射精頻度と悪性度の高い前立腺がんのリスク:症例対照研究の知見(Ejaculatory frequency and the risk of aggressive prostate cancer: Findings from a case-control study)」
とりあえず「月21回以上」は正義である。よっしゃー!

性交渉の頻度と心血管疾患の発症および全死因死亡との関連

さらに探すと、「性交渉の頻度と心血管疾患の発症および全死因死亡との関連(The association of sexual (frequency with cardiovascular diseases incidence and all-cause mortality)」という2024年の論文が見つかった。

こちらはYoutubeで泌尿器科の先生が挙げていた1997年の論文より新しい。
米国疾病予防管理センター(CDC)が実施するNHANES(国民健康栄養調査)のデータベースを解析したもので、過去1年間の性交回数を「11回未満」「12~51回」「52~103回」「104回以上~」の4カテゴリーで区切っている。

1997年のイギリスの論文は「高頻度」を「週2回以上」、「低頻度」を「月1回未満」としている。年間にするとそれぞれ104回以上と11回未満である。
両者は似たグループ分けではあるが、結果は若干異なったものとなっている。

アメリカの論文での寿命に関する最適な性交回数は、年間52~103回、すなわち週1~2回ということのようだ。
ただし、イギリスとアメリカの論文には、母集団に違いがある。アメリカの方は20代や女性も含んでいる。
年齢44才以上を見れば、年間52~103回のグループと年間104回以上のグループとは大した差はない。

さらに注目すべきは人種である。
白人黒人以外、すなわち私たち日本人は「その他」になるのだが、これを見るとグラフは右下がりで、白人黒人以外の人種においては、性交回数は多ければ多いほど長生きすることになる。

まあとにかく私のように超頻回の射精をする人間にとって、少なくともそのことがリスクにはなっていなさそうなことは判った。良かった良かった。

カトリック司祭における前立腺癌による死亡に関するコホート研究

なかなか面白いので、他にも探してみた。
ロサンゼルスの司祭の寿命と死因についての調査をまとめた論文を見つけた。
「カトリック司祭における前立腺癌による死亡に関するコホート研究(A cohort study of mortality from cancer of the prostate in Catholic priests)」
司祭と言うのは禁欲生活を送っているはずだ。果たして彼らの寿命や死因はどうなのだろうか?

これを見ると司祭は肺癌が有意に少ない。一方で前立腺癌は有意では無いものの一般人より多そうだ。

肺癌が少ないのは禁煙の結果だろう。一方で前立腺癌はおそらく禁欲の結果である。Youtube動画の泌尿器科の先生は「タバコを止めたところでそんなに差はつかない」と語っているが、この結果を見る限り禁煙のほうが大切な気がする。

寿命はというと、聖職者の寿命は一般人より長いという研究結果がたくさん出ている。これはどう考えれば良いかと言うと、頻回に射精すればそれだけで長生きできるということではないということだろう。他で不摂生をすれば寿命は縮む
さらに深く考えてみると、聖職者のような生活をして、ただし射精だけは頻回にしていれば、いちばん長生き出来るという事にもなりそうだ。
なるほどなるほど、だいぶ方向性が見えてきたぞ。

泌尿器科の先生は動画の中でさらに語る。
「射精の瞬間に、ドーパミン、ベータエンドルフィン、オキシトシン、セロトニン、この4つが爆発的に出るんですね」
この4つは私も何か聞いたことはある。せっかくだからこれらについても調べてみた。
この辺になると専門的な知識が必要で、論文も読みにくい。なのでしっかり調べたわけでは無いが、一つだけ私にも理解できる興味深いものがあった。

性交後のオーガズムに伴うプロラクチンの上昇

「性交後のオーガズムに伴うプロラクチンの上昇は自慰行為後の場合よりも大きくより強い充足感を示唆している(The post-orgasmic prolactin increase following intercourse is greater than following masturbation and suggests greater satiety)」

ドイツのハノーバー医科大学の、おそらくは学生たち男19人女19人を被験者として行われた研究で、性交あるいは自慰で射精(女性の場合はエクスタシー)したあと10分毎に血液中のプロラクチン濃度を測定したというものだ。
結果が実に興味深い。


男女ともにプロラクチンの上昇は自慰後よりも性交後の方が高い。
皆さんも心当たりがあると思うのだが、自慰と性交は、射精の快感は似ているけれども、性交後しばらく経ったあとの満足感・達成感が全く異なる。

ドーパミンは射精の直前に脳内で高まって射精後は低下する。
あの性交後の幸福感はプロラクチンのなせる業ではないだろうか?
それで、立ちかえって、最初に引用した1997年のイギリスの論文と2004年のアメリカの論文を読み直して確認してみた。

そこで調査されていたのは、性交回数である。射精の回数ではない。
どういうことかというと、単なる自慰による射精には長生き効果は無いのかもしれないということだ。

ネットには「中高年のマスターベーションは重要!」と書かれているサイトがある。
残念ながら自慰では長生き出来ないかもしれない。
もっとも前立腺癌の研究では「射精の回数」が質問されていることが多い。
上の前立腺癌に関する論文もそうだった。

寿命との関係を調べる際には性交回数が質問されて、前立腺癌の調査においては、自慰も含めた射精回数に研究者の関心が向く様なのである。前者は文系寄り、後者は理系的・即物的な研究ということで、図らずもそうなってしまうのだろう。
だから自慰をすれば前立腺癌の予防にはなる

しかし長生きをしたければ、エビデンスのあるのは性交である
自慰と性交は、プロラクチン濃度で明らかにされたように、まったく異なるものなのだ。
だからお金を稼いでユニバースに入会しよう。

最後に気になった点を一つ。ハノーバー医科大学の性交後のプロラクチン濃度の被験者は19人なのだが、内訳は男9人女10人とあった。
ということは、男の誰か1人は2人とヤッたということなのだろうか?ううむ妄想が膨らむ。次の射精の際のオカズにしよう。

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